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デジタル化+α

2020年07月26日ブログ

今回のコロナで唯一ポジティブな意味合いで語られることと言えばデジタル化の推進でしょうか。
経団連は今月16日、提言「新型コロナウイルス感染症と両立する経済活動の再加速に向けて」を発表(http://www.keidanren.or.jp/policy/2020/065.html)。デジタル化の推進に関して、今回のコロナ禍を「好機」と捉え、「国の強いイニシアティブのもとで関係法令の整備や規制・制度改革を推進し、テレワークやウェブ会議を労働生産性向上に資する形で社会に定着させ、一気呵成に日本社会全体の DX、Society 5.0 の構築を進めるべき 」と高らかに主張しています。



身近なところでもこの数カ月でデジタル化現象はいくつもありましたが、筆者にとっての3大恩恵と言えばこちらです。

  • 小学校の欠席連絡がメールに!(これまでは連絡帳を近所の誰かに持って行ってもらう必要があった)
  • かかりつけの耳鼻科が電話で処方箋を出してくれるように!(予約不可なので場合によっては狭い待合室で長時間待つこともあった)
  • 時間の都合がつかずに参加できないでいたセミナーがonline開催になり参加できるように!

  • 社会的にも、オンライン株主総会が開催されたり、オンラインや電話でリモート診療を実施する医療機関のリストを厚労省が公開(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/rinsyo/index_00014.html)したりといった動きが。


    特に教育・医療関係は、「やれないことはないんだな・・」ということが分かったのが大きな収穫でした。


    一方、エイヤッで導入してみて、課題が見えた部分もあったように思います。
    例えば働き方については、言うまでもなくテレワークが進みましたが、以前からテレワーク推進の文脈で語られていた「育児や介護などと両立しやすくなる」というのとは、ちょっと違うなという感想を持った人は多かったのではないでしょうか。
    幼い子ども付きのテレワークでは、数分おきに呼ばれて仕事どころではない、web会議中で目を離している隙に思わぬ大怪我をした、youtubeやテレビに頼りすぎで罪悪感がしんどい、などなど。
    子どもの年齢によっては、育児というとても大変な仕事をもう一つ同時に抱え込むことになるので、とっても大変なのです。
    実際、オフィスにいるようにハイペースで自宅で仕事に邁進した人にとっては、宅配便の受け取りすらままならなかったのではないでしょうか。
    つまり、テレワーク=家庭のあれこれと両立しやすい、という単純な式にはならないということです。
    これは「やってみて初めて実感した」ことでもあり、今回多くの人が一斉に同じような体験をしたことで、ある程度そういう共通認識が作られたのは良かったように思います。
    当たり前のことですが、ただ働く場所をオフィスから自宅に移すというだけのテレワークではなく、ひとりひとりの置かれた環境に適した働き方の提案やサポートとセットにしたテレワークでないと、期待する効果は見込めないでしょう。



    今回あらゆる場面で半ば強制的に進んだデジタル化が、本当の意味で役立つものとして定着するために、現場からのフィードバックを受けた制度設計が進むことを期待したいですね。